プロ野球のシーズンオフ、いわゆる「ストーブリーグ」の
話題と言えば、戦力外通告を受けた選手の去就ですね。
この記事を書いている時点(9/30)でシーズンは終了して
いませんが、2016年オフに所属球団から戦力外通告を受けた
ものの、再契約を勝ち取り、更には1軍で結果を残した選手を
3人ピックアップしました。
3選手とも、過去に1軍で主力として活躍していた選手ばかりです。
田中浩康 DeNAと再契約
2017年成績(9月30日時点)
出場試合:61試合、151打数31安打、打率.205
筆者の印象としては「守備の人」ですね。
ゴールデングラブの受賞は1度(2012年)だけですが、
ヤクルトスワローズのセカンドとしてレギュラーの座を
ガッチリつかんでいました。
そんな守備の人ですが、2010年には自身初となる打率3割を
達成しています。
2013年からは打撃不振に陥り、トリプルスリーを2年連続で
達成した山田哲人選手にレギュラーを奪われました。
打撃の調子さえ戻ればまだレギュラークラスとして出来ると
思っていた矢先の戦力外通告でしたね。
DeNAはその守備力とベテランの経験を買って契約したのだと
思います。
打率こそ低いものの、安打数の3分の1に相当する四球を選んで
います。
選球眼の良さは健在でした。
レギュラー獲得には至っていませんが、DeNAでは貴重な戦力
として存在感を示したことになります。
大松尚逸 ヤクルトと再契約
2017年成績(9月30日時点)
出場試合:92試合、128打数20安打、打率.156
大松選手については、以前このブログで記事を書きました。
決して器用さがある打者とは言えませんが、広角に打ち分ける
打者です。
シーズンで24本の本塁打を記録した年もありますが、本塁打を
量産する打者ではなく、基本的には中距離ヒッターが筆者の
印象です。
2008年~2010年はレギュラーを獲得して規定打席にも到達。
2011年以降は出場試合数を一気に減らしてしまいます。
打撃不振が一番の要因です。
外野手として守備についていましたが、負担を減らすため、
一塁手に専念させるなどの配慮もあったようですが、成績には
結び付きませんでした。
2016年にはアキレス腱断裂の大怪我を負い試合出場なし。
オフに戦力外通告を受けます。
左の代打、一塁手の控えなどの理由からヤクルトと契約。
2017年は一軍で居場所を見つけることになりました。
数字的に物足りなさは残りますが、シーズンで2度のサヨナラ
本塁打を記録。
記憶に残るには十分な活躍でした。
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久保裕也 楽天と再契約
2017年成績(9月30日時点)
出場試合:27試合、3勝1敗6HP、防御率3.60
プロ野球選手としてよい表現ではないのかもしれませんが
「使い勝手のよい投手」と言うのが筆者の印象です。
先発、中継ぎ(ワンポイント含む)、抑えと、チームの
台所事情が苦しい部分をしっかりと補う、そんな選手だと
思っています。
肉体面・精神面とも相当タフなのでしょう。
ストレートの球速があまりないため、変化球の使い方と
制球力でこれまで活躍してきました。
トミージョン手術を受けるなどの故障があり、2014年と
2016年の2回にわたって戦力外通告を受けました。
楽天では春季キャンプでテストを経ての入団。
シーズン当初は、新外国人や即戦力ルーキーが中継ぎ陣を
形成していましたが、6月上旬に1軍昇格以降、優勝争いを
するチームの中継ぎとして登板を重ねています。
この原稿を書いている時点では37歳。
まだ十分働けるのではないでしょうか。
*2017年10月7日追記
久保裕也投手が、楽天から戦力外通告を受けました。
右手の血流低下が大きな理由となっています。
育成契約を結ぶ見込みとのこと。支配下から外れるだけのようで
安心しました。
https://youtu.be/m7pkJlBCIQc
最後に
上記3選手は過去に1軍での実績があった選手です。
もう一花という言葉がぴったりな成績だと思います。
久保選手は優勝争いをしているチーム、田中選手は
CS出場争いをしているチームで戦力となっています。
3選手とも来シーズンの契約は安泰かと思いますが、
更に数字を伸ばしてほしいと思います。